[「カイロスマーケティング株式会社」(以下、「KM」)]公益財団法人北九州観光コンベンション協会さまの事業についてお聞かせください。
公益財団法人北九州観光コンベンション協会は、北九州の産業振興のため、展示場・会議場の管理・運営や、産業振興のためのイベントを企画・主催しています。定期的に開催している「西日本製造技術イノベーション」をはじめとした、企業が自社製品やサービスを紹介する展示会や陶磁器即売展、文化振興イベントなど種類はさまざまです。
2017年からは、展示会場を利用したイベント関連の事業だけでなく、観光分野にも事業を広げ、幅広い分野で北九州市に人を集めて経済を活性化させていく活動を進めています。
[KM]マーケティングオートメーション(MAツール)導入の経緯を教えてください。
2020年の春から新型コロナウイルスの感染拡大の影響で展示会の開催を中止せざるを得ない状況になりました。展示会に出展してお客さまとの接点作りをしていた企業にとっても、展示会に参加して自社の課題解決のための方法を探す企業にとっても、展示会の中止は機会損失です。どうにか展示会を開催できる方法はないかと思い、社内で開催方法を模索しました。オンラインだけで開催することも検討しましたが、出展企業と参加者が直接話す機会を作れるよう、オンラインと会場とのハイブリッドで対応していくことにしたんです。
展示会の参加者は、課題意識を持っていて展示会で情報収集をしています。参加者それぞれの課題に合わせて、展示会開催前にオンライン上でも情報提供ができたら、参加者の情報収集の手助けができると考えました。情報提供の手段として案が出たのがメルマガです。
参加者の課題ごとに送るメルマガを設定できるツールとしてMAツールを導入することにしました。
[KM]なぜ「Kairos3」を選んでいただいたのでしょうか?
さまざまな展示会を開催する中で、MAツールというものは知っていました。「Kairos3」を知ったのも、展示会がきっかけです。当社が主催した展示会にカイロスマーケティングが出展し、「Kairos3」を紹介していました。
決め手となったのは、同業者が「Kairos3」を利用していたことです。コロナ禍での展示会の開催方法を模索していた時に、ヒントとなる情報を探すために展示会のコンサルティング会社が主催するセミナーに参加しました。セミナーの中で展示会の効果を高める手段として紹介されていたのが「Kairos3」です。当社と同じように展示会関連の事業をおこなう企業が利用している「Kairos3」なら、当社でも活用できそうだという安心感があり、導入を決めました。
[KM]「Kairos3」はどのように活用されたのですか?
活用方法としては2つあります。以前からおこなっていたメルマガでの展示会の開催案内と、新たに始めた参加者へのシナリオメールです。
[KM]メルマガでの展示会の開催案内は以前と同じように配信されていたのですか?
過去の展示会参加者に対して開催案内を送るというのは以前と同じです。ただコロナ禍での開催だったので、会場に足を運びたくなるような仕掛けとして事前に無料のオンラインセミナーを開催しました。オンラインセミナーの開催案内を、展示会の開催案内と合わせてメルマガで送りました。
コロナ以前の展示会では会場内にセミナースペースを設け、展示会の開催期間中にセミナーをおこなっていました。セミナーを目的に参加する方もいましたが、コロナ禍では会場に足を運ぶことを敬遠する方もいらっしゃいます。
オンラインセミナーでは、会場内でおこなうセミナーの登壇者に、セミナーの一部だけをお話ししてもらう形で開催しました。おかげさまでオンラインセミナーには多くの申込をいただき、もっと情報収集をしたいと展示会にも参加申込された人がたくさんいました。
[KM]展示会の開催前にオンラインセミナーを開催することで展示会の興味づけをされたのですね!シナリオメールについては具体的にはどのように活用されていたのですか?
決められた条件に当てはまるお客さま向けに、自動でメールを送信するシナリオメールの機能を活用して、参加者むけに事前に出展者情報の案内をお送りしました。
一度にたくさんのサービス情報を送ってもお客さまはすべてに目を通すことができません。参加者によっては展示会開催の1ヶ月以上前から申し込む方もいれば1週間前に申し込む方もいらっしゃいます。私たちが都度メール配信をするにも開催前は会場の準備で忙しく、なかなかメール配信に手を回せません。
事前にシナリオメールを設定しておけば、都度配信設定をしなくても数日おきにメールを配信できます。出展企業のサービス情報を課題別に分類し、何通かのメールに分けてシナリオメールで送付しました。
[KM]「シナリオメールの設定は難しそう」という方もいらっしゃるのですが、設定をしてみていかがでしたか?
メルマガを複数準備するのは大変でしたが、設定に手間はかからなかったです。
展示会の参加者の会社名やお名前と合わせて、参加者ごとの課題を「Kairos3」に登録しました。参加者ごとの課題は、参加申込の際に参加者自身に入力してもらいました。
シナリオメールを設定する際に疑問に思ったことは「Kairos3」のサポート担当者に相談しました。相談すると、すぐに回答をしてもらえたので、設定をスムーズに進められました。
[KM]事前のオンラインセミナーやシナリオメールを実施して、展示会の反響はいかがでしたか?
参加者、出展企業の双方から満足の声をいただきました。私たちのサービスは、参加者と出展企業が会場で交流する商談・情報収集の機会を提供することです。参加者、出展企業の双方のご期待に沿えられてよかったです。
展示会の開催期間中、事前のオンラインセミナーに登壇いただいた講師の前には、名刺交換を求める行列ができていました。その様子を見て、「やってよかったな」と思いました。
事前のオンラインセミナーやシナリオメールは会社として初めての取り組みでしたが、展示会を最大限に活用してもらうための情報発信ができたと感じています。
[KM]最後に今後の展開について教えてください、
今回の展示会開催で、「Kairos3」を活用したオンライン上での施策をおこない、出展企業にも参加者にも良い印象を持ってもらえました。
緊急事態宣言が解除されたからといって、コロナ以前の運営方法に戻すのではなく、よりお客さまにとって有益な展示会開催ができるように、今後も試行錯誤していこうと思います。
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