[「カイロスマーケティング株式会社」(以下、「KM」)]シコー株式会社さまの事業についてお聞かせください。
シコーは、産業用包装資材(クラフト重包装袋・ダンボール・プラスチックダンボール・PE重包装袋など)を製造・販売しています。大阪に本社をおく、創立70年の企業です。
「感動の共有」を経営理念とし、社内だけでなく、お客さま、協力企業さま、関係するみなさまと感動を共有するため、「包むカタチを創意する」をコンセプトワードに事業を展開しています。
当社は、包装に関するさまざまなお悩みを解決する製品を創る、企画力と開発力を兼ね備えています。お客さまの現状のニーズに応え続ける一方で、これまで当社が培ってきた知見をもとに、お客さま視点で新しい製品を提供できることが当社の強みです。
[KM]白石さまの業務について教えてください。
西日本事業部長として様々な業務がある中で、本日はわたしが中心となって手がけている、当社のデジタルマーケティング施策をお話しします。
デジタルマーケティング施策とは、おおまかに言うと、インターネットを活用して仕事を得るための仕組みを構築することです。具体的にいま実施していることは、自社Webサイトのコンテンツ企画・運営、メルマガ運営などです。
これらの業務を、営業事務をしている一名とわたしの二人でおこなっています。
[KM]なぜデジタルマーケティングの取組みを検討されたのでしょうか。
従来の新規案件の獲得方法は、機械メーカーさまや同業メーカーさまからの紹介など、紹介に頼るところがありました。
産業用包装資材の分野において今までの引き合いに頼らず当社がもっと成長していくには、自社でも新しい案件を開拓していかないといけないと感じていました。
[KM]新規案件をつくる方法を検討され始めたのですね。検討されるきっかけが何かありましたか?
当社は、企画力や開発力の強みがあります。業界内でも、特に当社は「自分たちで開発する」というDNAを持ち、お客さま目線で新しい製品を提供できる企業であると以前から自負しています。
一例として「内容物の漏れを抑えつつ、袋から脱気をしたい」という顧客ニーズの実現があります。肥料を入れるポリエチレン袋(20kg)に小さな穴を開けるマイクロパーフォレーションという加工技術があります。当社はこの技術を海外から導入し、日本で初めて肥料用途で展開しました。これは現在、当社にとって大きな武器となっておりますが、同時に「まだ知らない企業さまのニーズを満たすことが出来ないか?」と考えるようになりました。
当社の強みである「企画力や開発力があり、お客さまの悩みを解決する製品を提供できること」が、世の中にあまり知られていないと気づいたのです。
[KM]シコーの強みを広く知っていただくために、デジタルマーケティングに取り組まれたのですね。
はい。「包装に関する悩みをお持ちのお客さまに、当社のことを知っていただきたい。当社のことをご存じなくても、悩みを解決したいと思ったときに、インターネットで当社にたどり着いてお声を掛けていただきたい」と思い、デジタルマーケティングに取り組むことにしました。
具体的には、よくあるお悩みを解決する当社の製品を紹介したソリューションサイト(Webサイト)の制作と、メルマガを始めることにしました。
新しい取り組みということもあり、多くの人数をさけないため二人で立ち上げることになりました。
[KM]MAツール検討時のことを教えてください。
当時、デジタルマーケティングを始めると言っても、右も左もわからない状態でした。同じ業界でデジタルマーケティングをしている企業はほぼなかったと思います。
メルマガ運用をお願いするもう一人の担当者は、前職が接客業ということもあり、これまでITツールの利用経験が多くありませんでした。検討時はとても不安でした。
[KM]デジタル活用の経験が少ない二人でデジタルマーケティングに取り組もうと検討されていたのですね。
ソリューションサイトの制作をお願いしていたWeb制作会社さまに相談すると、MAツール「Kairos3」を紹介されました。その時に、MAというツールがあり、メール配信だけでなく、開封状況やWebサイトの閲覧履歴などお客さまの反応を確認できることを知りました。
お客さまの反応がわかると、よりきめ細やかな営業、提案活動ができるな、と思いました。
ちょうど同じ頃に他の企業からも「初めての人でも使いやすい」と「Kairos3」を推奨されました。二社から勧められたので「Kairos3」には安心感を持ちました。
[KM]二社から「Kairos3」をご紹介いただいたのですね。選定時はデモをご覧になりましたか。
デモを見て、例えばメルマガの設定は3ステップで表示されていて「リスト作成」「コンテンツ作成」「配信日時の設定」と上から順番に操作すればできるとすぐわかりました。用語には下線が引かれていて、マウスオーバーすれば画面上に説明がポップアップ表示されます。メルマガ以外も、画面の説明を見ながら設定を進められそうだと思いました。
「Kairos3」のデモを見て、「Kairos3」ならMAツールを利用したことがないわたしたちでもメルマガ運用できそうだと思いました。
[KM]導入後のサポートや、実際に使ってみて操作性はいかがでしょうか。
導入後すぐに、わたしももうひとりの担当者もカイロスマーケティング社のセミナーに参加する機会をつくることができ、セミナー後に個別で相談にのっていただきました。親身になって話を聞いていただき、初めてのMAツール利用に対する不安を払拭することができました。
日常的におこなう操作は、おおよそ画面の説明を見ながら進められました。
不明点があれば「Kairos3」画面下のヘルプ検索窓にキーワードを入れて検索しています。サポート担当者に直接質問したいときは、お電話するか、ツール内の問い合わせフォームから質問します。
[KM]ツール内のヘルプコンテンツや問い合わせフォーム、サポートをご活用いただいているのですね。
問い合わせフォームでは、画面キャプチャーをかんたんに添付できます。口頭ではうまく説明できない内容も、画面を添付して専用フォームから質問することで質問の内容を伝えやすいな、と思っています。
回答もすぐいただけます。他業務も兼務しながらの「Kairos3」活用なので、すぐに疑問が解決できることはとても助かります。
[KM]メルマガ運用について教えてください。
メルマガは、見込みのお客さまとユーザーさまを対象に、月一回配信しています。内容は、事例や新商品の紹介、Webサイトの更新情報などです。メルマガ本文内にWebページのURLを書いておき、Webを見ていただけるように促します。
最初の頃のメルマガは、必要最小限の情報をお知らせしていただけでした。しかし、今では、お客さまの宛名を差し込みしたり、冒頭には季節感のあるメッセージや担当者のエピソードなども入れたりして、親しみを持っていただけるような工夫もしています。
お客さまの宛名差し込みは、メール作成画面にあるプルダウンメニューから選択するだけでできますのでかんたんです。
[KM]メルマガの反応はありますか。
メルマガを始めたことで、ユーザーさまへも定期的に新しい情報を提供できるようになりました。メルマガの返信をいただくこともあり「いつも読んでいます」とか「メルマガの情報参考になります」とコメントいただくと、とても励みになります。
また、営業担当がお客さまとお会いしたときに、メルマガでお知らせした内容について質問されることもあるようです。
嬉しいことに、メルマガの返信で注文をいただいたこともあります。
[KM]メルマガ登録フォームなど各フォームも「Kairos3」で作成されていますね。
メルマガ登録フォーム、お問い合わせフォーム、資料ダウンロードフォームを「Kairos3」で作成しています。
フォームに登録いただくと、お客さまがフォーム登録前に閲覧していたWebページの履歴を確認することができます。当社のWebサイトは、コーポレートサイト、ソリューションサイト、カタログサイトと3種類あるのですが、どのサイトのどのページを見てフォーム登録してくださったのかがわかります。
Webページの閲覧履歴から、そのお客さまの課題感、お悩みを推測でき、その後のお客さま対応に活かすことができます。
[KM]お客さまの行動を確認して、営業活動に活かしているのですね。
「Kairos3」を活用すると、Webページの閲覧や、メールの開封、リンクのクリックといった行動の一つ一つがスコアでも表されます。合計スコアが高いお客さまは、興味関心が高いお客さま「HOTリード」として抽出されます。
当社では毎週一回「HOTリード」リストの通知を受け取っています。わたしの方で「HOTリード」で抽出されたお客さまの行動履歴を確認します。過去に商談をしたお客さまが再び頻繁にWebサイトを閲覧しているなど動きが見えたり、営業に知らせた方が良いと判断したお客さまについては、営業にその内容を伝えています。そして、営業からお客さまへ連絡すると、アポにつながることがあります。
[KM]「Kairos3」を活用したデジタルマーケティングを始めて、変化はありましたか?
以前は、せっかくお問い合わせをいただいても、あまり商談につながらないようなお問い合わせも多くありました。
デジタルマーケティングの取り組みとして、ソリューションサイトの運営とメルマガを始めたことで、ソリューションサイトを見たうえで問い合わせをしてくださるお客さまが増えました。
「こういうお悩みがある方に問い合わせて欲しい」と思っていたお客さまが実際に問い合わせしてくださるようになったことで、以前と比較して、商談につながりやすい、質の高い案件が増えました。Webサイトとメルマガの相乗効果だと思います。
[KM]理想的なお客さまと接触できるようになったのですね。さいごに今後についてお聞かせください。
当社の製品は、お客さまのニーズにお応えするものが多数あります。今は製品を写真と文章だけで説明しているのですが、今後は動画も制作して、もっとお客さまに分かりやすく情報を提供し、認知を広めたいなと思っています。
これからも業界内でさきがけとなるような新しい取組みを、積極的におこなっていきたいです。
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